Course Maintenance
- MOVE

- 6月7日
- 読了時間: 3分
新緑が鮮やかな季節となり、東京クラシッククラブのフィールドにも一層の躍動が感じられるようになりました。コース管理部門では、日々の整備に加え、当クラブが目指す「国際基準の洗練されたプライベートクラブ」実現のためのゴルフ場コースメンテナンスの改善計画を着実に進めております。本号では、その取り組みについてご報告いたします。
人員対策〈計画内容〉

本年度は、正社員3名の増員を計画しておりましたが、現時点で採用に至ったのは2名となっております。また、同時期に2名の退職があったため、実質的な人員増には至らない状況です。専門性の高い即戦力人材を求めているため、一定の応募はあるものの採用には至っておりません。今後は、給与体系・労働環境の見直しや、ブランディング・露出の強化を通じて、定着率と採用力の向上を図ってまいります。
グリーン〈計画内容〉

• 刈込回数:月平均10回を維持
• 転圧:週1回実施
• エアレーション:内径10mmで実施、練習グリーンで内径12mmのテストも実施


スプリンクラーの配置見直しについては現在業者と打ち合わせ中で、今年中の施工開始は難しい見通しです。2箇所程度からでも早期に着工できるよう調整を進めています。また、グリーン周りのはみ出しベント工事は全20箇所中9箇所を完了。計画を前倒しして進行中です。
ティイングエリア〈計画内容〉

• 刈込・施肥・目砂:人員不足の影響で現状維持にとどまるものの、質の維持を優先
• エアレーション:内径12mmで実施
ティイングエリア改修工事については400㎡(No.8LT、No.18CT)で実施済みです。


フェアウェイ〈計画内容〉

• 刈込・施肥・目砂:引き続き人員不足の影響を受け、現状維持の状態
• エアレーション:コアリング、サッチング共に人員不足の影響を受け、現状維持の状態
• 暗渠排水工事:6〜7月中に計画通り実施中


ラフ〈計画内容〉

• 刈込・施肥:引き続き人員不足の影響を受け、現状維持の状態
ラフエリアでは、修理地をなるべく少なくしながら実施するため、試験的に「エルトロ芝」の試験的に張替えと薬剤による除草剤散布
フェスキューエリア〈計画内容〉

フェスキューの一部を野芝に戻すかどうかは引き続き検討中ですが、ニクラウス事務所からは“コースの個性を支える重要な要素”としてフェスキューの維持を推奨されています。今後ゴルフ委員会・理事会にて審議事項として議論してまいります。
また、従来は大規模工事が必要とされていた笹除去については、薬剤によるアプローチが効果を見せており、成功すれば計画の1/10以下のコストでの対応が可能となります。現在のところ、試験結果は順調です。

バンカー〈計画内容〉
バンカー
◯バンカー周りの芝生
・刈込回数、施肥回数の増加
◯バンカー砂の入替
・造成時に使用した砂が入手できなくなった。
・粒径を合わせると色が異なるため、景観を保つためには、バンカー砂をすべて入れ替える必要あり。
◯バンカー砂の補充
◯定期的な形状維持の工事
今年度の砂入れ替えは外部業者に頼らず、スタッフによる自主施工により、予定費用の半分で完了いたしました。オーバーハング工事については、はみ出しベント工事との工程調整のため、Year 4〜5での実施へと計画を変更いたします。
その他
コース管理棟増築
現在計画中です。着工は来年度以降を予定しており、今後の運営体制の強化に寄与する施設となる見込みです。
東京クラシッククラブのコースは、日々の手入れに加え、未来を見据えた多層的な計画に基づいて着実に磨かれています。
皆さまにさらなるプレーの歓びをご提供できるよう、私たちコース管理スタッフ一同、これからも地道に、そして熱意をもって取り組んでまいります。



